昨日の進路ガイダンスに引き続き、本日は日本原水爆被害者団体協議会代表理事・愛知県原水爆被災者の会理事長を務める金本弘さんをお招きして、平和講演が行われました。
今年は戦後80年。
これからの80年間、みなさん平和に過ごせますか?という問いかけから始まったこの講演、戦争や核兵器の被害の大きさを知ること、金本さん自身が被爆者として経験した80年の人生からみえてきたことを語っていただきました。
まずは、戦争や核兵器の被害についてお話を伺いました。
有名な「焼き場の少年」の写真から語られるストーリーには胸が詰まる思いがしました。
金本さんが伝えたいことの一つに、核兵器の被害の大きさがあげられます。
高温の爆風・放射線・におい に核兵器の特徴があるということを資料でも教えていただきました。ほんの一瞬で2000℃の温度で焼かれ、1日に800人以上が死んでいく…数字を聞くと、その悲惨さがより感じられます。
実際に金本さんがお姉さんから伝え聞いたという、当時9ヶ月であった金本さん自身が被爆されて一命を取り留めた時の様子もお話しいただきました。原爆の被害の様子を残そうと、被爆者の方が見ていた風景が描かれた絵を合わせて見せていただいたことで、当時の様子をより鮮明にイメージすることができました。
金本さんの所属する日本被団協は昨年、ノーベル平和賞を受賞しています。「核兵器が怖い」という事実を広めたことでの受賞であったそうです。私たちが核兵器の被害について正しく知り、そして核兵器の存在そのものが自分たちの生活や平和に直結する、私たち一人ひとりの問題であるということを改めて実感しました。
最後にこの講演で感じたことを、昨年から取り組んでいる平和プロジェクト「HEIWAの鐘」の合唱にのせて、金本さんへお届けしました。この合唱は、私たち普通科2年生の日常の「平和」とともに動画として編集し、年末をめどにSchool youtubeでもお届けする予定です。
被爆者の方の中には、当時のことを思い出したくないという方も多いとのことで、金本さんも同様、原爆の話をするときはいつも辛いお気持ちになられるのだそうです。そのような中、本日のお話を伺うことができ、教科書で学ぶ戦争しか知らない私たちにとって、とても貴重な、そして平和とは何か考えるきっかけとなる講演会となりました。
金本さんは7月19日(土)、愛知サマーセミナーにおいても1時間目に講演されます。詳しくはhttps://www.samasemi.net/をご覧ください。